KИHO キノ 懇親会
キノ(阪本順治監督の会社)さんの懇親会に参加。
いわゆるプロデューサーと監督の合コンだ。 プロデューサー&監督がボーダレスに交流出来る場を!! と、プロデューサーの椎井友紀子さんが始められた3回目。 昨年は阪本監督に映画を撮り終えた報告に行った。 なぜなら、「子猫の涙」(一番初めのタイトルは「エイジ」)の脚本は一番最初に読んでもらったのは阪本監督だったからだ。 当時、ボクシング映画と言えば阪本監督で私は「どついたるねん」にいたく感動した。 叔父に話したら、 「知ってるで赤井の映画やろ……なんやったかな……“どつきまわしたろか”ちゅう映画やろ」 と言っていた。どつきまわしてどないすんねん! 阪本監督は無名の役者が書いた脚本を読んでくださり、自宅に電話してきてくれた。 私はこのチャンスを逃すまいと「会って下さい!」とお願いした。 あの夜のことは忘れもしない。 阪本監督は「トカレフ」(1994年)を撮り終えたくらいの時期だったと思う。 新宿の喫茶店(トップス)で待ち合わせをし、感想を聞いた。 「面白かったよ……けど、俺、今、ボクシング映画撮る気ないから」と言われた。 それから、中華料理をごちになり、その後、「BURA」という業界の人が集まる飲み屋に行き、二人で呑んだ後、新宿の「レディ・ジェーン」へ連れて行かれた。そこで待ち合わせしていた人たちは荒戸源次郎プロデューサー、広田レオナさん、小林薫さんだった。小林さんは面識はなかったが状況劇場の先輩ということで自己紹介させてもらった。 「状況劇場に脚本が書ける人がいるなんてね」と小林さんに言われた。 阪本監督と小林さんが盛り上がり、最後にケンカになっていたのを覚えている(内容も覚えているがここでは書けない)。 最後はタクシーで家まで送ってもらい、 「頑張ってね……俺も頑張るから」と言われ、別れた。 初対面で、こんなにまでしてもらって……その半年後くらいに私は脚本家デビューした。 映画会社に持ち込み、「阪本監督が面白いって言ってたんで、読んで下さい」と売り込んだのだ。「エイジ」はその会社では映画化にはならなかったが、それがきっかけでデビューに繋がったのだ。あ、でもその会社は元々、大映で今は角川だから、巡り巡って映画化になっている! そういうこともあって、 阪本監督に挨拶しようと顔を出したのが昨年。 あっというまに一年が経ち、今年は上映も決まったのでと顔を出したが、阪本監督は新作の撮影でいなかった。今年も懐かしい顔や新しい出会いのある中、「転々」(三木聡監督、出演:オダギリ・ジョー、三浦友和)の林哲次プロデューサー再会した。実は林さんは私が役者をやっていた頃(「太陽にほえろ」「ハングマン」)、制作担当で弁当を運んでいたのだ! 興行の成績もよく、「そっちも頑張れよ」と言われ、帰って「転々」の予告編を見た。ナレーションが「子猫」と似ていた。まだ未見なので観ようと思う。 出会いは大事ですな。
by straydog2007
| 2007-12-01 00:00
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