森岡利行監督日誌

加代子の店『栄ちゃん』での撮影

記憶に近いロケセット。焼鳥屋の設定だが、本当は座敷で栄治がお好み焼きを焼いていた。
しかもそのお好み焼きはリングに見立てて四角かった。
鈴木砂羽さんはこの日が最終日。
七海が挨拶した後、もじもじしているので、「抱き締めてもらえよ」と言うと、飛びついて砂羽さんに
ギュ~っと抱擁してもらっていた。
七海は自分のアップも近づいて来ているのでどこか淋しそうな気配が漂っている。
「治子役はたくさんオーディションをしたンですか?」とよく訊かれる。
その度に七海は2千人の中から選ばれたと答えているのだが、本当は彼女しか
オーディションしていない。
最初に七海に会って、大橋Pが「この子でいいじゃん」とその日に即決してしまった。
「他の女の子にも会わせてくれよ」と思ったが撮影が始まって、本当に七海でよかったと思う。
ハードなスケジュールで疲れているだろうに、全く疲れた顔を見せず、弟役のやんちゃな
松阪クンの面倒も見て、現場を明るくさえしてくれるのだ。
スタッフ全員、七海に癒されていた。
いい女優さんになってほしいと心から願う。
出身地も私と同じ大阪の八尾だしね(勝新の『悪名』八尾の朝吉やで。ガラ悪ぅ)。
by straydog2007 | 2006-10-29 00:00
<< 空地で猫の橋蔵を埋めるシーン 横浜文化体育館を貸し切り試合の... >>



脚本家・監督 森岡利行のブログ

by straydog2007