森岡利行監督日誌

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# by straydog2007 | 2009-04-22 00:00

探し物

エイベックスの菅野プロデューサーより
映画で使った×××の×××××を探しているとのこと。
あれは私の自前だったのだが、
スタッフから返して貰った覚えがない。
自宅にもない。
現場ではそんなに大したものではなく扱われていた(私も含め)のだが、
映画が出来上がると、何故か印象に残るモノになった。
提供してくれた人から訊くと、素材を海外のあちこちから集めた手作りだと言う。
やはり魂の籠もったものは、人の気持ちを惹く何かがあるのだろう。
×××は本当に苦労して作ったモノだそうだ。
監督の私が単なる×××××だと思い、
いい加減に扱って(撮影が済んだら存在を忘れていた)しまったのだから、
文句の言いようがない。×××さん、本当に申し訳ない。
他にもスタイリストの安野さんが作ってくれた
特注の××××色の×××も良い味を出している。

単に情報とかマーケティングとか誰かの受け売りとか、
頭だけで考えたモノではなく、
魂の籠もったモノってそうやって残っていくから、
つくづく凄いと思い知らされた。
そう言えば、演技も演出も脚本も、
我々の仕事は全てその人の魂(ヒトトナリ)が現れるからなぁ……。

私も、自戒を込めて、
そういう魂の籠もった作品創りを心掛けたいものだ。

追記……このブログを読んでいるスタッフで心当たりのある人は
      エイベックスの菅野さんに申し出てくれ。
      現場で「なんじゃこの×××、変なの」と笑っていたアレだよアレ。

    
# by straydog2007 | 2009-04-20 00:00

ツレうつ現場見学

朝、自宅の近所で撮影があったので見学に行く。
撮影は順調らしく、プロデューサーも上機嫌。
朝早かったが、『女の子ものがたり』の制作部のガッキーをからかいながら、
撮影を見せて貰った。
中学生と小学生の子役が出ていたのだが、
小学生は監督の要求がなかなかのみ込めない。
「もっと明るく!」と言われ本人は変えているつもりなのだが、
なかなか変わらない。
こんな時は本人が思っているよりもガラッと変えてみるものだと忠告したいが、
私が演出しているわけではないので口が出せない。
(私の現場で私以外の人間が演出をつけられている俳優に口出すと、私は烈火の如く怒る。
口に出さなくても心の中で怒っている)
が、やがて子役も理解し、OKカットに。一安心で1シーンが終了した。
何事も経験だ。
今日出来なかった子役も、経験を踏み、成長していくンだろうな。
藤原紀香さんは本日の撮影終了らしい。
笑顔で「お疲れさまでした」と去っていく。

その後、稽古場へ向かい、夜まで稽古。
# by straydog2007 | 2009-04-17 00:00

打ち合わせで多忙な一日

昨日は稽古中日打ち込み(親睦会)だったが、
今日は朝から××映画のHプロデューサーと打ち合わせ。
その後、昼食をとり、M社にて打ち合わせ。
移動してJ社でM日放送のプロデューサーと打ち合わせ。
移動して『路地猫』稽古。
最初の粗立ち稽古から、全員成長が見えた。
やはり毎日の積み重ねが大事だ。

今日はハルコ役の岡本玲が他の仕事でいなかったので稽古場が少し淋しかった。
岡本は今の女子高生みたいにキャピキャピしていない。
稽古場ではよけいなことは喋らず、真剣に稽古に立ち向かっている。
その姿には気迫さえ感じる。
今の若い奴ら(年輩でも)は稽古場でも映画の現場でもどこでも
携帯をすぐ開いてメールや着信を見てたりするが、
岡本のそんな姿は見たことがない。
そういえば、映画でご一緒した深津絵里さんや福士誠治くんもそうだった。
そして、現場に台本を持って来ない。
完全に入っているからだ。
武田真治さんも広末涼子さんもそうだった。
岡本も稽古場で台本なんか開いていない。
家では凄く読み込んでいるかもしれないが、
稽古場では活字なんかより、肉体の方が大事だということを、
教えられなくても理解しているからだろうな。
# by straydog2007 | 2009-04-16 00:00

スタジオスワンにて

『女の子ものがたり』編集マンの菊井くんと打ち合わせ。
菊井くんは日本映画学校出身で、フラガールの監督と同期だそうだ。
スワンの西口プロデューサーがエイベックスで打ち合わせをしているらしく、
待っている間、しばし『女の子』の編集やロケの話しに花が咲く。
盛り上がったところで、西口プロデューサーが戻ってきたので、
打ち合わせを再開、私が納得のいくところで了承して貰った。
西口プロデューサーは宣伝関係の打ち合わせだったらしく、
映画のチラシ案を見せてもらったら、何か込み上げてくるものがあった。

ああ、この映画は、ここ(スタジオスワン)で、この女性プロデューサーと立ち上げ、完成したのだなぁ……。

全く、ゼロからのスタートだった。

西口プロデューサーはまだ映画二作目にも関わらず、
スタッフの選出もロケ地も美術も音楽もキャスティングも妥協しなかった。
(妥協したのは脚本家と監督の選出だったりして……苦笑)
私は西口プロデューサーに色々、文句や愚痴を言わせてもらったが、
映画は誰に見せても恥ずかしくない、誇れる自分が満足の行くものになった。
本当に、感謝すべきなのだ。

ありがとう! 西口典子プロデューサー。
色々文句言わせてもらったけど、あなたの映画作りの腕力に脱帽です。
それがあのチラシのデザインに集約されていました。

『女の子』のチラシ案と西口プロデューサーの横顔を見比べていると、
目頭が熱くなってきたので、早々と退散し、稽古場へ向かった。
# by straydog2007 | 2009-04-13 00:00



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